ニュースメモ/バックナンバー

これまでのニュースメモ目次

労災隠し過去最多ペース
イラク大量破壊兵器の存在を誇示するブッシュ
大阪教育大付属池田小学校の児童殺傷事件での論告求刑公判で検察側、死刑を求刑
衆参両院議員らのべ142人に計18億円近い政界工作資金のKSD汚職事件で、受託収賄罪の村上正邦元参院議員に懲役2年2月の実刑判決
台湾の陳水扁政権、脱原発に向けて法制化を目指す
JR、世界初のハイブリッド列車を試作
構造改革特区の認定申請はじまる
農業オンチの運輸族から農相起用
内閣府調査で日本が戦争に巻き込まれる危険性について43・2%が「ある」と回答
人工甘味料、微量でも精子障害
初のスパイ衛星打ち上げ
小泉首相、参院予算委員会で本音、施政方針演説とは裏腹に「デフレが克服できるとは思っていない」
「麻薬撲滅戦争」を宣言したタイ、エスカレートした警察捜査で容疑者の殺害が続出
政界の牛若丸なるぬ政界の詐欺師、改めて実刑判決
経済産業省、電源開発基本計画を廃止するも原発計画には今後も関与
「デフレの勝ち組」「ファーストフードの覇者」マクドナルドが失速
日本最大の産業別労組「自治労」に東京地検特捜部、捜査のメス
鳥取大病院でHIV除去しての出産が成功、国内初
露朝首脳が共同宣言
印パ首脳会談、カシミール問題で決裂
財務省、外国為替市場介入実績を初公表、10年で26兆9611億円
特殊法人改革で石油公団、先行廃止へ
首相公選制の導入を検討するための私的懇談会の始動が決まる
核燃サイクル施設の村・六ヶ所村に風力発電所建設計画
水俣病未認定患者の控訴審判決で大阪高裁、国・県の責任および損害賠償を認める判決
オランダで安楽死を認める法案が可決、成立、国家レベルでは初
背任&詐欺のプロ・許永中被告、懲役7年6カ月、罰金5億円の判決
ネットキャンパスでの単位取得がOKに
公正取引委員会、再販制度の当面存続を決める
豊橋技科大のグループ、微生物の働きで高速分解する環境保全型の新ポリフィルムを開発
イギリスの名門小児病院、死亡後に解剖した乳幼児らの臓器を違法に大量摘出
新世紀のパリ・ダカールラリー、女性ドライバーが優勝 大会史上初
障害児の通学基準緩和へ
「原発止めて!」の行政訴訟で最高裁、住民の上告を棄却
詐欺罪に問われている許永中被告らの公判で弁護側証人、自民党の亀井氏の要請による工作資金の支払いなどを証言
厚生省、「シックハウス症候群」対策として規制物質を追加指定
伊方原発の設置許可取り消し訴訟で松山地裁、原告の請求を棄却
福島第一原発7、8号機増設で、福島県内の7漁協が増設に伴なう補償協定締結に同意
「花岡事件」をめぐる戦後補償訴訟で和解が成立
大気汚染訴訟で名古屋地裁、損害賠償支払いと大気汚染物質排出差し止めの判決
原発立地問題が再燃の宮崎県串間市長選で反対派破れる
公共工事適正化法が成立
コカ・コーラ、人種差別的待遇での損害賠償請求集団訴訟で約210億円の和解金

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労災隠し過去最多ペース

 労災を届けなかったり、虚偽報告をするなどの「労災隠し」で書類送検された「労働安全衛生法(報告義務)違反」が、1月から10月までの間で106件と、昨年1年間の97件を既に上回っていることが11月20日、厚生労働省のまとめで分かった。
 建設工事現場でのケガに対して労災適用せず、休業補償もしないなどの問題が多い建設業が全体の約74%を占め、昨年の65件を上回り、78件あった。
 過去最多は2001年の126件だが、それを超える懸念もでてきた。(03・11/20)

イラク大量破壊兵器の存在を誇示するブッシュ

 6月21日、ブッシュ大統領は、「どんなに時間がかかろうとフセインの兵器開発の全容を解明する決意だ」とラジオ演説し、「大量破壊兵器はなかった」との指摘を牽制した。
 アメリカがイラク攻撃の大義とした「イラクの大量破壊兵器開発」は、決定的証拠がなお未発見で、「イラク攻撃を正当化するため、政権強硬派が、ありもしない大量破壊兵器を情報操作で存在しているかのように仕組んだ」との疑惑が浮上。アメリカ議会が疑惑解明に向けて公聴会を開催するなど、ブッシュ大統領に対する風当たりも強くなってきた。
 このラジオ演説でブッシュ大統領は、未だに発見されない大量破壊兵器について「政権崩壊直前に書類が略奪され疑惑施設が燃やされた」と述べるなど、元政権が大量破壊兵器に関する証拠を隠滅したと非難。また、「秩序と正義」や「フセインの大量破壊兵器の追跡を継続している」などと強調し続けた。
 しかし、そんなセリフを吐けば吐くほど苦しい言い訳に聞こえてくるのが実情だ。(03・6月22日)

大阪教育大付属池田小学校の児童殺傷事件での論告求刑公判で検察側、死刑を求刑

 2001年におきた大阪教育大付属池田小学校の児童殺傷事件で、殺人などの罪に問われた宅間守被告に対する論告求刑公判が5月22日、大阪地裁で開かれた。
 検察側は「犯罪史上、特筆されるべき凶悪かつ重大な無差別大量殺人事件で、被害の惨状と遺族の悲痛な思いを見るとき、いわゆる死刑廃止論がいかに被害者や遺族の立場、心情を無視した空疎なものであるかということを実感せざるを得ない。いかなる観点からも極刑以外に科すべき刑はあり得ない」として死刑を求刑した。
 付属池田小児童殺傷事件は、2001年6月8日午前発生。宅間守被告が付属池田小の教室に押し入り、出刃包丁で女児7人と男児1人を殺害、児童13人と教師2人に重軽傷を負わせ、逮捕された。
 統合失調症の診断歴もある被告について、大阪地検は精神鑑定の結果、「人格障害で刑事責任能力を問える」と判断、同年9月に起訴した。
 大阪地裁の初公判では、裁判所が被告の2度目の精神鑑定を行ない、責任能力を認める鑑定書が提出された。
 今回の論告で検察側は、被告が「ダンプで大量殺人をやった方がずっと満足できた」「謝罪の気持ちを持ったことは1度もない」などと法廷で発言したことに触れて「遺族らの悲痛の念にさらなる痛みを加えるもので、犯罪性向の矯正はもはや不可能」とし、刑事責任能力について「付属池田小事件当時、責任能力を完全に備えていたことは明白。元妻との復縁がかなわず自暴自棄に陥っての犯行で、酌量の余地はみじんもない」とした。
 これに対し、最終弁論で弁護側は、被告が犯行時精神障害により心神喪失か心神耗弱だったと主張する方針。
 約1年半に及んだ公判は6月26日に予定される最終弁論で結審し、早ければ夏ごろに判決が言い渡される。(03・5月22日)

衆参両院議員らのべ142人に18億円近い政界工作資金が使われたKSD汚職事件で、受託収賄罪の村上正邦元参院議員に懲役2年2月の実刑判決

 KSD中小企業経営者福祉事業団(中小企業災害補償共済福祉財団)の汚職事件で、受託収賄罪に問われた元参院議員・村上正邦の判決が5月20日、東京地裁であり、「参院の最高実力者として他の国会議員の模範となるべき高い倫理性が求められたのに、賄賂申し込みに何ら逡巡(しゅんじゅん)した形跡がなく、犯行は悪質」として、約7300万円の賄賂を受け取った村上被告に懲役2年2月、追徴金7288万円(求刑・懲役3年6月、追徴金7288万円)の実刑を言い渡した。また、賄賂のうち2288万円分について受託収賄の共犯に問われた元政策秘書・中野茂宏には、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑・懲役1年6月)が言い渡された。 村上被告の弁護側は判決を不服として、ただちに控訴した。
 村上元参院議員は、古関KSD元理事長らから、職人大学(ものつくり大学)の設置を国会の代表質問に入れることと、国会審議で積極的に大学設置を訴えるよう他議員に働きかけることを依頼され、その報酬として、1996年10月に現金5000万円を受け取ったほか、事務所家賃として計2288万円を負担してもらったというもの。
 KSD中小企業経営者福祉事業団から多額の資金提供を受けていた村上正邦元参院議員は「参院のドン」と称され、森首相誕生に深く関与したいわゆる「5人組」の1人だった。
 当時KSDが政界工作として流した資金の総額は、分かっただけでも約18億円近い。このうち約7億円以上が、村上元参院議員に対して使われたとされている。また、陣中見舞いとして衆参両院議員らのべ142人に計4000万円近くがばらまかれた政界工作事件として知られる。村上被告をはじめ、小山前参院議員、額賀福志郎前経済財政担当相、柿沢弘治衆院議員、旧新党さきがけ、民主党などへ、KSD関連政治団体「豊明会中小企業政治連盟」が、政界とのつながりを深めるためにばらまき、カネの亡者たちが何の臆面もなくそれを手にしていた。(03・5月20日)

台湾の陳水扁政権、脱原発に向けて法制化を目指す

 台湾の内閣・行政院は5月7日の閣議で脱原発を目指す「非核国家推進法案」を了承した。
 法案では、現在3か所で稼働している既存原発の段階的廃止や原発の新規建設の不許可を明示した。法制化を目指して国会・立法院に法案を送るが、陳水扁政権は、2000年秋に第4原発の建設中止を発表したものの、野党の反対で方針を撤回した経緯があるなど、野党が多数勢力の立法院の審議では難行が予想される。
 現政権が脱原発を目指すのはアジアでは初の動きで、今後の動向が注目される。 (03・5月8日)

JR、世界初のハイブリッド列車を試作

 JR東日本は4月8日、ハイブリッド自動車の仕組みに似た世界初の「ハイブリッド列車」の試作車1両が完成したと発表した。
 名称は、新エネルギー(New Energy)の頭文字を取って「NEトレイン」。5月初旬から栃木県内日光線で試運転を始め、基本的な性能を確認する。
 動力システムは、将来の燃料電池車両を視野にいれたハイブリッドシステムを搭載。ブレーキ作動時にモーターで生み出される電力を屋根の上にある蓄電池に蓄え、加速時にはディーゼルエンジンで発電した電力と合わせモーターを動かす。時速5キロ以下ではエンジンを止めて蓄電池だけで動く。駅ホーム等では、エンジンを完全に停止し、騒音を低減さす。
 JR東日本では、現行の気動車(キハ110系)と比較して、20%程度の省エネルギー化が図られ、最新の排ガス対策ディーゼルエンジンの改良で窒素酸化物や粒子状物質の排出も半分程度減る、としている。これまでの開発費は、最新通勤電車と機器の共通化を図ったため、約2億5000万円に抑えることができた。
 今後、電池の技術開発が進み、製造コストも下げることが可能になった段階で量産し、ディーゼル列車が走っている非電化区間への投入を目指す。(03・4月8日)

構造改革特区の認定申請はじまる

 構造改革特区の認定申請初日だった4月1日、30自治体から39件の構想が寄せられた。4月14日が締め切りになっているが、今後、約100の自治体が申請、125件の特区申請受け付けを政府サイドでは見込んでいる。
 構造改革特区は、地域限定で規制を緩和するというもので、経済政策が行き詰まっている小泉内閣は「特区は数少ない目玉事業のひとつ」と位置付けている。特区担当相を他省庁への勧告権を持つ特命大臣に任命、省庁が抵抗した場合は物言いをつけられるようにしたり、4月20日ごろに認定される第1号については「すぐに経済効果が見えるものが望ましい」と、即効牲を期待するなど焦りもにじませている。
 「特区が実現すれば、10年間で1兆3000億円の経済効果があり、1万人の雇用が生まれる」と公言して特区第1号を目指す北九州市は、通関、検疫などを24時間体制で行なう「国際物流特区」を申請した。
 ほかには、外国人研究者を招いて起業や投資を促す福岡アジアビジネス特区(福岡県)、国際知的産業特区(仙台市)、県土地開発公社の「塩漬け地」を企業に貸す特区(和歌山県)、老朽化が進む石油コンビナートへ企業を誘致する特区(三重県)、自動車の輸出入の規制を緩和する国際自動車特区(愛知県)、小中高一貫で英語教育を行なう「外国語教育特区」(群馬県太田市、埼玉県新座市)などの構想が寄せられている。(03・4月2日)

農業オンチの運輸族から農相起用

 大島農水相が金銭疑惑の責任をとって辞任した。小泉内閣で、内閣改造以外での閣僚の更迭・辞任は田中真紀子外相以来2人目で閣僚が金銭スキャンダルで辞任したのは、01年4月の政権発足以来初めて。
 大島疑惑をめぐっては、衆参両院の予算委員会で参考人招致を行なうことが決まっており、4月1日には衆院予算委で、政治資金管理団体の会計責任者に600万円を渡した貸しビル会社社長の参考人招致が予定されていた。 だが、同社長は2度にわたって出席を拒否。今後の参考人招致をめぐる協議や質疑の結果次第では混乱がさらに広がり、内閣が重視している法案審議に支障が出かねない状況になっていた。
 小泉首相は辞任を受け、後任選びに入ったが、打診を受けた議員は次々に固辞。手堅い手腕を持つベテランの起用を求める声が多いなか、経験のないピンチヒッター・農業オンチの運輸族からの起用となった。(03・4月1日)

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内閣府調査で日本が戦争に巻き込まれる危険性について43・2%が「ある」と回答。

 内閣府の「自衛隊・防衛問題に関する世論調査」によると、日本が戦争に巻き込まれる危険性について43・2%が「ある」と回答、2000年の前回調査を12・7ポイント上回り過去最高を更新した。理由(複数回答)は「国際的な緊張や対立」が79・5%を占めた。日本が戦争に巻き込まれる危険性について「ない」は11・1%だった。
 調査は3年ごとに行なわれ、今回は北朝鮮が核拡散防止条約(NPT)からの脱退を宣言した直後の2003年1月16日〜26日まで、20歳以上の男女3000人に個別面接を実施した。有効回答率は70・9%。
 日本の平和と安全の面での関心事は「朝鮮半島情勢」が74・4%と前回比17・7ポイント増で過去最高だった。「中東情勢」は33・9%と19・1ポイント増えた。
 海上自衛隊のインド洋での対テロ支援など、国際的テロリズムに対応するための自衛隊の活動について今回初めて調査した結果、「賛成」が64・8%、「反対」は15・0%だった。また、日本の安全を守る方法としては、「日米安保体制と自衛隊」が72・1%。「日米安全保障条約をやめ、自衛隊も縮小・廃止する」は4・7%となった。日米安保条約に関して「役立っている」は73・4%で、「役立っていない」の13・2%を大きく上回った。日本の防衛力についても「自衛隊を増強した方がよい」が15・8%で過去最高となり、「縮小した方がよい」は8・4%で過去最低となった。
 また、沖縄のアメリカ軍による砲撃訓練の本土実施など在沖アメリカ軍機能の一部移転については、反対が41・7%で、賛成の34・6%を上回り、移転問題の難しさを浮き彫りにした。 (03・3/30)

人工甘味料、微量でも精子障害

  清涼飲料水などに広く使われている人工甘味料「アスパルテーム」と、かんきつ類の防かび剤「オルトフェニルフェノール(OPP)」が、動物に影響がないとされているレベルの、さらに1000分の1の量でマウスの精子に障害を起こしたとの実験結果を、京都府立大の北条康司助教授・食環境安全性学が、長崎市で開かれた日本薬学会で発表した。
 実験では、雄のマウスに1週間連続でアスパルテームとOPPをそれぞれ経口投与し、8日目に精子を調べた。マウスを4匹ずつ4つのグループに分け、うち3グループにはアスパルテームをそれぞれ体重1キロ当たり1ミリグラム、10ミリグラム、100ミリグラムずつ毎日1回投与した。水だけを与えた1グループと比較すると、形が正常で直進する精子の率は、水だけのマウスが平均約25%だったのに対し、投与した3グループはいずれも平均16%前後と、明らかに低かった。(03・3月29日)

初のスパイ衛星打ち上げ

 3月28日、日本は初めて情報収集衛星を種子島宇宙センターからロケットH2A5号機で打ち上げた。
 政府は「多目的衛星」と位置付けているが、事実上、北朝鮮監視などを目的としたわが国初の「偵察衛星」(スパイ衛星)となる。
 最も精密な画像を撮影できるスパイ衛星は、アメリカが保有しているKH12とされ、分解能力は15センチで、撮影画像から車両の種類まで分かる。しかし今回の、このスパイ衛星は、よく機能しても地表から1〜5メートル離れた物体を識別、電波の反射を利用して夜間や曇りに撮影といった程度で、実際の能力は「アメリカの商業衛星より劣るレベル」と言われている。また、撮影時にぶれやすく、解析能力もあまりないのが実態だ。
 1998年、北朝鮮による弾道ミサイル「テポドン」発射を契機に、危機管理能力を高める手段として導入が決まったもので、運用は、防衛庁などからの出向者で構成する内閣衛星情報センターが担当する。能力がない衛星とはいえ、今後の運用次第では宇宙の軍事利用を禁じた宇宙開発事業団法に抵触する可能性がある。
 「衛星の位置を知られると、見られたくないものは隠されるので軌道は公表しないし、厳重な秘密扱い」としている政府。しかし、打ち上げ後、ほぼ同じコースを飛行している2基のスパイ衛星は、毎日午前11時20分〜午後1時20分頃と、午後10時半〜午前零時半頃の2回、平壌を見下ろせる上空を通過していることを、世界のアマチュアらは自分たちの観測で知っており、「軌道が厳重な秘密扱いとはチャンチャラおかしい」「北朝鮮にとっても軌道を知るのはいとも簡単だ」と指摘している。(03・3/28)

小泉首相、参院予算委員会で本音、施政方針演説とは裏腹に「デフレが克服できるとは思っていない」

 小泉首相は3月5日の参院予算委員会で、デフレ克服に向けた今後の経済運営に関連して「すぐにデフレが克服できるとは思っていない。今、私の代わりに誰が首相になってもデフレを克服すると思っている国民は少ないのではないか」と、自らの仕事を放棄したとも受け取れる発言をした。
 小泉首相は、イギリスの雑誌エコノミストで、日銀総裁人事に関連して「勇気ある改革者だとするイメージは幻想だったことが決定的になった」「日銀総裁に福井俊彦氏を選んだことは必ずしも悪いことではないが本当に日本を変えたがっていることを示す機会を逸した」と酷評されたばかり。その指摘に腹を立てているわけだはないだろうが、今国会の施政方針演説で「政府は日本銀行と一体となって、デフレ克服に取り組む」と、デフレ克服を政権の最重要課題に掲げていたが、裏腹に本音がもれた。
 イギリスの雑誌エコノミストは、小泉首相がメールマガジンに「らいおんはーと」と命名し、自ら勇敢なリーダーの例えとして使っていることにからんで、「小泉氏が今でも自分をライオンだと思っているのなら、そのライオンはオズの魔法使いで、主人公になくした勇気を探し出してほしいと頼むライオン」と切り捨て、「数多く改革の公約を破った結果、日本経済が悲惨な事態に陥りかねない危険を冒しており、ある意味では勇敢といえる」と皮肉を込めて論評している。 (03・3/5)

「麻薬撲滅戦争」を宣言したタイ、エスカレートした警察捜査で容疑者の殺害が続出

 タイのタクシン政権が、2月から3カ月間で錠剤型覚せい剤を中心とする違法薬物を一掃するとして「麻薬撲滅戦争」を宣言し、全土で厳しい取り締まりを続けているが、警察が あまりも強硬な手段にでるケースも多く、容疑者の殺害も続出、人権侵害の指摘も出始めた。
 ちなみに、タイ警察が公表した麻薬撲滅キャンペーン開始から15日間の取り締まり状況では、密売人などの逮捕者は約1万5600人で、押収した覚せい剤は600万錠以上に上り、資産押収も1億8200万バーツ(約5億5000万円)相当となった。また、15日間で麻薬絡みで計334人が死亡、密売組織同士の口封じなどとみられるが、警察が殺害した容疑者も15人に達した。
 その後、最近では死者は1000人を突破、地元紙などは行き過ぎた捜査の可能性を連日報道。「正当防衛」と主張する警察側との攻防もエスカレートしている。
 首相は「中央、地方で公職にある400人以上が麻薬ビジネスに関与している」とし、次の標的が「政府関係者の麻薬汚職摘発にある」とぶち上げているが、麻薬は売春と並びタイ闇経済の大きな部分を占めるビッグビジネスだけに、根絶はなかなか難しそうだ。(03・3月4日)


政界の牛若丸なるぬ政界の詐欺師、改めて実刑判決

 東京高裁は2月25日、94年に経営破たんした旧東京協和、旧安全の両信用組合の不正融資事件に絡んで背任など四つの罪に問われている元労相の山口敏夫に対し、「なりふり構わず資金を調達しようとした利欲目的の犯行だ」「国会議員の地位にありながら、不合理な弁解を繰り返し、反省もしていない」と断罪、改めて実刑を言い渡した。
 旧2信組から親族企業に27億円余を不正融資させた背任事件では、「回収見込みがないことを熟知しながら、信用組合側に融資を懇願した」とした。
 財団法人の土地などを融資の担保にした業務上横領は「土地は財団の所有物であり、関係証拠から被告の指示は明らか」とした。
 アメリカの大学設立名目の詐欺についても「大学設立は実質的に頓挫していた」とした。
 さらに国会議員としては初適用の議院証言法違反については「偽証は明白」とした。
 山口元労相は無罪を主張したが、背任・業務上横領・詐欺・議院証言法違反の4罪は覆えらず、懲役3年6月の判決が下った。
 山口敏夫は67年、旧衆院埼玉2区から立候補し、当時最年少の26歳で初当選、以来10回連続当選した。ロッキード事件を機に76年、自民党を離党して新自由クラブを結成したが、自民党と統一会派を組んだ84年に労相となり自民党に復党。94年には新進党結成に参加したが背任事件が発覚、95年3月離党した。背任・業務上横領・詐欺・議院証言法違反を犯す人格を見抜けずにメディアなどは「政界の牛若丸」などと度々持ち上げて有望視したが、結果として彼のプロモート役を務めたに過ぎなかった。(03・2月25日)

経済産業省、電源開発基本計画を廃止するも原発計画には今後も関与。

 経済産業省は2月21日、10年間の電力の需給見通しを予測して各電力会社の発電所の建設を認めていた国の電源開発基本計画制度を廃止する方針を明らかにした。早ければ11月にも実施する。
 国が全面的に供給を管理してきた従来の電力行政から電力小売り事業の自由化に伴って市場原理による需給調整に転換する。ただ、原子力発電所については電力業界側が言うように「電源開発基本計画の対象であるから原発建設の際、地元住民への説明がしやすい」ことから、なお推進するために国の一定の関与が必要と判断。地元との建設合意が難しい原発建設を後押しする新制度を別途創設する。詳細は今後詰める。(03・2月22日)

「デフレの勝ち組」「ファーストフードの覇者」マクドナルドが失速。

 「デフレの勝ち組」「ファーストフードの覇者」などと賞賛されてきたハンバーガーチェーンの日本マクドナルドホールディングスが2月14日発表した2002年12月期連結決算は、売上高が3207億円、純損益が23億円の赤字となり、凋落の兆しをのぞかせはじめた。純損益の赤字は1973年12月期以来、29年ぶりだ。
 低価格戦略を突き進み、2002年8月からはハンバーガーを59円にするなど積極的な低価格戦略を仕掛けた。しかし、他のチェーン店の逆襲もあり、集客効果がすっかり薄れ、16カ月連続で売り上げが下回るなど薄利多売路線は失速気味になった。
 収益力改善策として、今年は年間で過去最多となる不採算店176店を閉鎖する。新規出店はそれでも75店舗を計画するが、総店舗数は71年の創業以来初めて減る模様だ。(03・2月14日)

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日本最大の産業別労組「自治労」に東京地検特捜部、捜査のメス

 自治体の職員などが加盟するなどして102万人の組合員を抱える日本最大の産業別労組「自治労」に東京地検特捜部は、業務上横領容疑で家宅捜索を行なった。
 自治労は、組合員が加入する退職後の保証制度の長期共済で、ダミーによる代理店をつくり、ダミーに代理店業務を絡ませて提携先の生命保険会社から9年間で3億円近い手数料を受け取り、これを自治労の裏金とするなど、悪質な所得隠しを行なったとされている。
 特捜部では今後、自治労本体の脱税(法人税法違反)容疑の解明に向けての捜査も行なう模様だ。(01・10月11日)

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鳥取大病院でHIV除去しての出産が成功、国内初

 鳥取大病院が、エイズウイルスに感染した夫の精液からウイルスを除去して妻に人工授精し、感染していない子供を出産することに国内で初めて成功したことを発表した。
 出産に挑んだのは20歳代の夫婦で、夫は血友病治療の非加熱血液製剤でHIV感染していた。
 ウイルス除去の方法は、精子から不純物を取り除く「パーコール法」を応用したもの。除去後、ウイルス検出法を開発した慶応大で検査し、ウイルスが検出されないことが確認されたため、人工授精に踏み切った。
 誕生した赤ちゃんの血液を検査したところ、感染は見られなかったという。
 新潟大学病院でも今夏、体外受精によって2組の夫婦が妊娠したことが報告されている。(10月2日)

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露朝首脳が共同宣言

 北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の金正日総書記とロシアのプーチン大統領は8月4日、クレムリンで会談し、両国の関係強化などを盛り込んだ「モスクワ宣言」に署名した。
 宣言では、「戦略的安定のかなめ」として弾道弾迎撃ミサイル(ABM)制限条約維持などをうたい、アメリカのブッシュ政権が進めるミサイル防衛構想をけん制した。
 北朝鮮のミサイル開発については「計画は平和目的で、北朝鮮の主権を尊重するいかなる国にとっても脅威ではない」と強調。また、北朝鮮が在韓米軍の即時撤退を求めたことにロシアも理解を示した。
 経済協力では、シベリア鉄道と朝鮮半島の鉄道の連結計画を確認。南北合意による韓国と北朝鮮の連結とあわせて、鉄道連結構想は実現に向けて大きく動き出した。
 プーチン大統領と金総書記の会談は2000年7月以来2回目。北朝鮮の最高指導者がモスクワ訪問したのは86年の故・金日成主席以来初めて。(8月5日)

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印パ首脳会談、カシミール問題で決裂

 インドのバジパイ首相とパキスタンのムシャラフ大統領による印パ首脳会談は7月16日、両国が帰属をめぐり争うカシミール問題で双方の主張が対立、共同宣言の署名には至らず、決裂した。
 首脳会談では、カシミールへのイスラム武装勢力による「越境テロ」支援の停止を要求したインド側に対し、イスラム武装勢力をカシミールの解放闘争と位置づけているパキスタン側はこれを拒否。固有の領土とするインド側と解放を求めるパキスタン側との溝は深く、2年5カ月ぶりの首脳会談だったが、最大の焦点であるカシミール問題で再び決裂、解決に向けた道筋を示すことなく終わった。(7月17日)

財務省、外国為替市場介入実績を初公表、10年で26兆9611億円

 財務省は7月13日、過去10年間(1991年4月〜2001年3月)に政府や日銀が実施した外国為替市場での介入実績状況を初めて公表した。
 それによると10年間の市場介入は212回で、介入金額は26兆9611億円に達し、円高を阻止するための円売りドル買い介入が回数で約8割、金額が21兆1860億円を占めていたことが分かった。
 過去最大の介入は98年4月10日の2兆6201億円。この時期は、大手銀行の経営破たんなど、いわゆる「日本発の金融危機」が深刻化しており、日本の通貨当局が大規模な円買い支えの介入を行なっていた。(7月14日)

特殊法人改革で石油公団、先行廃止へ

 小泉首相は7月6日、石油公団の先行廃止案を掲げる自民党の堀内総務会長と会談し、「廃止の方向で思い切ってやってほしい」との意向を示した。
 通産相時代に石油公団の巨額の不良債権の実態を明らかにして総裁を更迭した経緯もある堀内氏は、独自の「建白書」の中で、特殊法人改革の主要課題としての石油公団の具体的な廃止手順に触れ、公団の資本金を株式転換し、最初は政府がすべての株を保有し、徐々に民間に売却し、最終的に完全民営化を図るという「NTT方式」を提言。首相が基本的にこれらの方法に賛同した。(7月6日)

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首相公選制の導入を検討するための私的懇談会の始動が決まる

 政府は首相公選制の導入を検討するための私的懇談会の会合を開くことを正式に決めた。7月13日に初会合を開き、おおむね月1回のペースで開催して約1年をめどに、国民的な議論を提起するための具体案を提示する。
 懇談会は、憲法学者、地方自治体の首長経験者、国会議員経験者らで構成。天皇制との整合性なども議論し、最終的には衆参の憲法調査会に具体策をゆだねることも検討する模様。
 懇談会のメン バーは、座長・佐々木毅(東京大学学長)、三好達(前最高裁長官)、鎌倉節(前宮内庁長官)、北川正恭(三重県知事)、大石真(京大教授)、山口二郎(北海道大教授)、久保文明(慶応大教授)、猪口邦子(上智大教授)、野中ともよ(ジャーナリスト)、浅川博忠(政治評論家)、坂本春生(愛知万博事務総長)の11人。(6月26日)

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核燃サイクル施設の村・六ヶ所村に風力発電所建設計画

 1999年7月創業のベンチャー企業・日本風力開発が青森県六ケ所村で総出力8万2500キロワットの風力発電所を建設すると6月14日、発表した。
 計画では、民有地や国有地を借り上げ、出力1500キロワットの風力発電機55基を設置する予定だとする。
 総事業費は約128億円を見込んでおり、実際に稼働すれば、今のところ風力では国内最大の発電規模となる。
 2003年10月から運転を開始して毎年、3万キロワットづつ増やした後、20005年10月までに8万2500キロワットの発電を目指す。最初の3万キロワット分は東北電力に売電することが決まっているというが、この風力発電事業が順風にいくかは不明。(6月15日)

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■水俣病未認定患者の控訴審判決で大阪高裁、国・県の責任および損害賠償を認める判決
 熊本、鹿児島両県の不知火海沿岸から関西に移住した水俣病未認定患者38人と死亡した20人の遺族が、国と熊本県、原因企業のチッソに総額約19億円の損害賠償を求めた「関西水俣病訴訟」の控訴審判決が4月27日、大阪高裁であった。
 大阪高裁は、チッソの責任だけを認め同社に約2億8000万円の賠償を命じた一審の大阪地裁判決を変更し、「国・県は、排水規制などをせず被害を拡大させた過失がある」として、チッソ、国、県に総額約3億2000万円の支払いを命じた。
 判決理由で裁判長は、「熊本大の研究などから水俣病の原因物質は有機水銀で、排出源はチッソ水俣工場以外にあり得ないことを国は特定、認識できた」「研究班の立ち入り検査に対するチッソの非協力的態度からすれば、水銀を除去できたとする同社の説明をうのみにしたのは安易」「厚生省食品衛生調査会が1959年に、水俣病の原因はある種の有機水銀化合物、と答申したのに、通産省は水質保全法・工場排水規制法による排水規制をしなかった」と指摘すると共に「国は水質基準を設定し、排水規制をすべき責任があり、国・県の対応遅れは行政裁量の範囲を超え違法」と糾弾した。
 また、訴訟で大きな争点となった「四肢の感覚障害や運動失調など、複数の特有症状があること」が要件の水俣病の認定基準については、「感覚障害など特有の症状が一つでもあればメチル水銀中毒の影響」「患者に目立つ四肢末端の感覚障害は、水銀中毒による大脳皮質障害によるものだ」として、家族に認定患者がいることを条件に水俣病と認定した。
 国や県が主張する「損害賠償請求権が消滅する除斥期間(20年)が経過している」との見解については「除斥期間の起算点は水俣地域を離れてから4年後」との判断を示し、原告患者の一部について、請求権の消滅などを認めて賠償対象を51人とした。
 水俣病問題は、村山内閣時代の1996年にチッソが未認定患者約1万人に一律260万円を支払うことなどで政治解決が図られて各訴訟が終結しており、「関西水俣病訴訟」だけが継続していた。このため、今回が初の高裁判決となった。(4月27日)

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■オランダで安楽死を認める法案が可決、成立、国家レベルでは初
 オランダ上院は4月10日、刑法を一部改正し、患者の要請がある場合などに限り、医師が安楽死を決定しても刑事訴追の対象としないとする法案を、賛成46、反対28の賛成多数で可決した。
 12〜16歳の患者でも親権者の同意があれば安楽死を求めることが可能で、医師が安楽死を決定する際には、「医師と患者間での信頼性」を前提条件として「患者の自発的かつ明示的要請があり、苦痛が耐え難く改善の見込みがない」などの場合、「第三者の医師と協議する」などの要件を求め、これらを満たさすように一定の条件をつけた。
 一般的に医師の安楽死決定は「殺人」「自殺ほう助」などの犯罪行為とされているが、93年からオランダでは、今回成立の法律とほぼ同様の要件で、検察庁に報告すれば、医師は刑事訴追をされない措置がとられてきたことから、安楽死の報告は増える傾向にある。
 安楽死はアメリカのオレゴン州でも合法化されているが、国家レベルで安楽死が合法化されるのは世界で初めてで、早ければ今秋にも施行される予定。(4月11日)

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■背任&詐欺のプロ・許永中被告、懲役7年6カ月、罰金5億円の判決
 商社イトマン(住金物産が吸収合併)の役員と共謀し、絵画取引などで3000億円もの資金が流出したとされる「イトマン事件」(元社長は1審懲役7年で控訴中、元常務は同10年で控訴中)で、商法の特別背任罪などに問われた許永中被告の判決で大阪地裁は3月29日、許被告に求刑通り懲役7年6カ月、罰金5億円を言い渡した。
 91年の初公判から約10年ぶりの判決だが、許被告は、政治家をからめて「石橋産業」から額面総額約180億円の約束手形をだまし取ったとして、詐欺罪でも起訴されており、東京地裁で公判中。(3月29日)

■ネットキャンパスでの単位取得がOKに
 文部科学省は3月26日、昨秋の大学審議会の答申を受け、「大学設置基準」などの省令を改正し、インターネットでの授業も大学での単位取得として認めることを決めた。
 改正では、卒業に必要な124単位のうち60単位をネット授業で修得可能とした。通信制の場合は、全単位を放送やネット授業で取っても卒業を認める。
 今後は、海外の大学のネット授業に参加して単位取得したり、日本の大学のネット授業でどこにいても学位を取ることが原則、可能となる。(3月26日)

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■公正取引委員会、再販制度の当面存続を決める
 新聞、書籍、雑誌、音楽用CDなど著作物の再販制度の存廃について検討してきた公正取引委員会は「制度は廃止するべきだが、国民的な合意に至っていない」として当面は制度を存続させるとの見解を3月23日に発表した。
 公取委は「制度廃止の方向」を98年3月に打ち出したが、国民各層から意見を募ったところ2万8000件以上の意見のうち98・8%が制度維持を求めるなど、廃止に対する国民的な合意には至っておらず、当面の存続で一応の決着を図った。しかし「競争政策を進める観点から制度廃止が必要」との従来の見解は撤回せず、関係業界に対し、非再販商品の発行や流通の拡大、各種割引制度の導入による価格設定の一層の多様化を求めた。(3月24日)

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■豊橋技科大のグループ、微生物の働きで高速分解する環境保全型の新ポリフィルムを開発
 愛知県にある豊橋技術科学大学でエコロジー工学を研究するグループが、微生物の働きで高速分解されて消滅するポリフィルムを開発した。
 化学メーカーが市販するポリフィルムは、これまで最も分解速度が速いとされたものでも、生分解性高分子が消滅するまで152日かかったが、微生物が出す酵素で分解されると、このポリフィルムの分解速度は、従来の生分解性高分子の20倍近く速さで、約9日で消滅した、という。
 開発したポリフィルムは、従来の生分解性高分子のフィルムに微小な穴を無数に開けたのが特徴。
 穴を開けるには、ポリエチレングリコールという水溶性高分子を利用。市販されている生分解性高分子のポリカプロラクトンにポリエチレングリコールを1対1の割合で混ぜ、高温で溶かしたあと、冷やすとポリエチレングリコールが微小な粒状になり、ポリカプロラクトンの中に分散して混ざってフィルムができる。これを水の中に入れると、水に溶けるポリエチレングリコールだけが溶け出し、あとに無数の空洞が残る、という仕組み。
 ポリカプロラクトンは安価だが硬いという欠点があったが、これを多孔化で軟らかくしたのがミソ。
 これを開発した豊橋技術科学大学の辻秀人助教授らは「フィルムは土に埋めるなどしておけば、短期間で分解されるので、捨てた後の処理が問題となる 各種のポリ袋や包装の代替品となる」と話している。
 ポリフィルムは類分けするとプラスチックだが、土中や水中の微生物の分泌する酵素により水と二酸化炭素に分解される生分解性高分子であることから、スーパーのポリ袋を筆頭に使い捨てのプラスチック製品分野を中心に普及すると予想され、これから20年間で世界の市場規模は5000億円ともいわれている。(3月10日)

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■イギリスの名門小児病院、死亡後に解剖した乳幼児らの臓器を違法に大量摘出
 臓器摘出事件を調べていたイギリスの保険省は1月30日、医師が研究用に乳幼児らの遺体から遺族らに無断で違法に臓器を摘出していた数は、約1万6500件にものぼるという調査結果を公表した。
 イギリスのリバプールにある欧州最大規模の名門小児専門病院で1999年、臓器摘出事件が発覚したことから保険省が追跡調査をしていた。
 調査結果によると、問題の小児病院「オルダーヘイ病院」では死亡後に解剖した乳幼児ら1000人以上から組織的かつ違法にすべての臓器を摘出。体内組織を1個約10ポンド(約1600〜1700円)で製薬会社に売却していたという。また、この他にも200以上の病院や医大などで違法に臓器摘出が行なわれ、その違法件数は1万6500件で、摘出された臓器の数は計10万2300個にものぼったという。
 乳幼児の臓器を違法に摘出して研究用に保存していた医師のひとりは、乳幼児突然死症候群の権威とされる病理学者で、保険省は「死者の尊厳を踏みにじった許し難い行為だ」として刑事事件としてこの医師らの犯罪を追及するとしている。(1月31日)

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■新世紀のパリ・ダカールラリー、女性ドライバーが優勝 大会史上初
 新世紀のパリ・ダカールラリーは1月21日、最終第20ステージを終え、ドイツ女性ドライバーのユタ・クラインシュミット(三菱パジェロ)が初優勝した。23回行なわれた大会の歴史で女性の優勝は初めて。
 総合2位は2分39秒差で増岡浩(三菱パジェロ)が入った。
 9日間、総合1位をキープしていた増岡は第19ステージで走路妨害を受けてアクシデントに遭遇。最終ステージでクラインシュミットとの差を縮めることができなかった。「勝負をしかけたのがから事故は仕方がない」とする増岡に、クラインシュミットは「増岡の走りは素晴しかった。本当の勝者は彼」とエールをおくった。(1月22日)

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■障害児の通学基準緩和へ
 心身に障害のある児童の教育について検討していた文部科学省の調査研究協力者会議は1月15日、普通学級への通学を認めるよう求める最終報告をまとめた。
 これまでは、心身などの障害の種類と程度によって養護学校などに割り振っていたが、この基準(就学指導基準)を緩和するとともに、子供や保護者が希望する場合、体験授業を受ける機会を設けたり、保護者が意見を述べる機会をつくるなどして、受け入れが可能なら、普通学級への通学を認めるよう求めた。
 また、都道府県および市町村教委の対応については、学校、医療機関、児童相談所、保健所などとチームを作って、子供や保護者の相談にのるよう提言すると共に「合理的な理由がある特別な場合、基準上は養護学校などに就学する障害でも、小・中学校に受け入れ可能なよう見直す」とした。
 これを受けて同省は約40年ぶりに基準を変更し、来年度以降、順次政策に反映させていく方針だ。(01・1月15日)

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「原発止めて!」の行政訴訟で最高裁、住民の上告を棄却
 石川県志賀町の北陸電力志賀原発1号機と宮城県女川町および牡鹿町の東北電力女川原発1、2号機の周辺住民が、北陸電力と東北電力に対して人格権や環境権の侵害などを主張して運転の差し止めを求めた訴訟で、最高裁第3小法廷は12月19日、いずれも「住民側主張は上告理由には該当しない」として住民の上告を棄却した。
 設置許可を与えた国を相手に許可処分の取り消しを求めた行政訴訟の最高裁判断は92年に3件あり、伊方原発、福島第2原発の両訴訟で住民の上告を棄却。高速増殖炉もんじゅの訴訟では、原告適格を認め、審理を福井地裁に差し戻した。
 電力会社に対する原発の運転差し止めを求めた訴訟での最高裁判断は今回が初めてだが、「原発止めて!」の住民側の要求ははね返された。(00・12月20日)


詐欺罪に問われている許永中被告らの公判で弁護側証人、自民党の亀井氏の要請による工作資金の支払いなどを証言
 「石橋産業」グループから巨額の約束手形をだまし取ったとして詐欺罪に問われている許永中被告らの公判で12月18日、弁護側証人として東京地裁に出廷した同社関連の不動産会社社長が、許被告から渡された資金から、自民党の亀井静香政調会長の要請で、亀井氏が設立に関与したとされる警備会社「ジェイ・エス・エス」に1000万円を支払ったことを明らかにした。
 若築建設から中尾栄一元建設相に計6000万円の贈賄を渡した実行役とみられているこの不動産会社社長は、「許被告から政界工作資金として渡された計15億2000万円のうち1億6000万円を中尾元建設相を含む3人の政治家に渡した」とする内容の証言もした。
 また19日に弁護側証人として出廷した石橋産業の石橋浩元社長は、同社側の約束手形を許被告側に振り出した経緯について、「政財界の大物と引き合わされ、許被告の人脈の広さを知って信用するようになった」と述べると共に、許被告を信頼した一番の理由を「超大物政治家に引き合わせてもらって、その人が『私も信頼しているんだから、あんたも信頼して損はないんだよ』と言われたためだ」と説明した。
 氏名は明かさなかったが、超大物政治家は故竹下登元首相だとされている。石橋元社長は、許被告の橋渡しで、不動産会社社長とともに中尾元建設相に贈賄工作をした。(12月19日)

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厚生省、「シックハウス症候群」対策として規制物質を追加指定
 厚生省は、住宅建材に多く含まれる化学物質により人体に悪影響をおよぼす「シックハウス症候群」対策として、テトラデカンとノナナール(塗料や接着剤の溶剤)、フタル酸ジエチルヘキシル(ビニールクロスなどを軟らかくする溶剤)、ダイアジノン(殺虫効果として使用)の4物質を規制物質に追加指定する方針を決めた。
 シックハウス対策での規制物質は、ホルムアルデヒドなどを含め12物質となり、来春、濃度の上限指針値を設ける。(12月16日)

伊方原発の設置許可取り消し訴訟で松山地裁、原告の請求を棄却
 1978年6月に提訴された四国電力伊方原発2号機に対する原子炉設置許可の取り消しを求めた行政訴訟の判決が、歳月が流れた末の12月15日、22年ぶりに松山地裁であった。
 この訴訟は、伊方原発のある愛媛県伊方町の地元および周辺住民が、同原発近くの活断層の存在や航空機事故の可能性および原発事故の危険性などを指摘、「国(通産省)の安全審査の評価は誤りで違法」として設置許可の取り消しを求めたもの。
 判決では、同原発近くの活断層に対する国の評価について「安全審査時の評価が誤りであったことは否定できない」との判断を示したが、「それでも重大事故が起きる可能性が高いとはいえず、安全審査が不合理で、設置許可が違法だったとはいえない」として設置許可の違法性を否定。同原発1号機の設置取り消し訴訟と同様、原告の請求を棄却し、松山地裁は国の許可を追認した。(12月15日)

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福島第一原発7、8号機増設で、福島県内の7漁協が増設に伴なう補償協定締結に同意
東京電力が計画する福島第一原発7、8号機(福島県双葉町)の増設について、福島県内の7漁協が増設に伴なう補償協定締結に同意した。12月4日以降にも東京電力側と補償協定を結ぶ予定。補償額は全体で約122億円に上る見通しで、早ければ年内に支給される。(12月2日)

「花岡事件」をめぐる戦後補償訴訟で和解が成立
 第二次大戦の末期、秋田県大館市の花岡鉱山に強制連行された中国人が、過酷な労働に抗して蜂起し、多くの死者を出した「花岡事件」をめぐる訴訟は、11月29日に東京高裁で、鹿島が中国人被害者救済のための基金を設立することなどで和解が成立した。戦後補償訴訟で企業相手の和解は4件目だが、基金方式は初めて。
 鹿島が被害者に謝罪したうえで5億円を中国の赤十字社にあたる「中国紅十字会」に「花岡平和友好基金」として信託、中国人の花岡事件による全被害者の救済資金に充てる。これりより、花岡事件をめぐる訴訟問題は幕を閉じる。(11月30日)

大気汚染訴訟で名古屋地裁、損害賠償支払いと大気汚染物質排出差し止めの判決
 名古屋市や愛知県東海市などの公害病認定患者と遺族らが、自動車排ガスと工場排煙などによる大気汚染で健康被害を受けたとして国や中部電力などを相手取り、損害賠償と汚染物質の排出差し止めを求めた「名古屋南部大気汚染公害一次訴訟」で11月27日、名古屋地裁は、国と被告企業の加害責任を認定、被告企業10社に計約2億9000万円、国に計約1800万円の総額約3億800万円を損害賠償として原告に支払うよう命じた。被告企業は、中部電力、新日鉄、東レ、大同特殊鋼、三井化学、東邦ガス、東亜合成、愛知製鋼、ニチハ、中部鋼鈑の10社。
 さらに、汚染物質の排出差し止めについても「国の道路沿道の排ガス防止策は不十分だ」として、尼崎公害訴訟判決に続き、排ガスに含まれる浮遊粒子状物質(SPM)について一定濃度を上回る排出差し止めも命じた。
 これに対して、企業、国ともに控訴する姿勢を見せている。
 名古屋南部公害訴訟は三次訴訟まで起こされており、総額で約82億6800万円の損害賠償と大気汚染物質の排出差し止めを求めている。(11月27日)

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原発立地問題が再燃の宮崎県串間市長選で反対派破れる
 原発誘致に向けた動きが再燃している宮崎県串間市で市長選が行なわれ、元職の野辺修光氏が「原発抜きの地域浮揚」を公約に掲げ、反原発を表明する川崎永伯氏をおさえて返り咲きを果たした。
 立候補したのは3人で、野辺修光氏は「九州電力は97年3月、串間原発の立地白紙・再検討を表明した。これにより立地計画は終わったので原発は争点にならない」として、景気対策などを公約に掲げた。これに対し、川崎永伯氏は「九電は立地計画をあきらめていない。その是非を市民に問い決着を」と、原発を争点にすることを訴えた。
 原発立地反対決議を行なった串間市議会だが、99年4月の市議選(定数21)で原発推進派が過半数を占めることにより、この反対決議は議会で撤回された。その後、原発を含む企業誘致の市議会特別委員会が設立されるなど、再び、串間市では原発誘致に向けた動きが活発化している。(11月20日)

公共工事適正化法が成立
 国会議員や官僚などの受託収賄事件が次々と発覚するなか、公共事業の非常識さを修正するための公共工事入札・契約適正化法案が11月17日、参院本会議で全会一致で可決、成立した。
 公共工事適正化法は、受注業者が下請け業者に工事を「丸投げ」することを禁止。また、工事を発注する各省庁や地方自治体に対して、入札や契約の過程を公表するよう義務づけた。(11月18日)

コカ・コーラ、人種差別的待遇での損害賠償請求集団訴訟で約210億円の和解金
 コカ・コーラに勤務する黒人の従業員ら約2000人が、給与や昇進などで不当に人種差別的待遇を受けたとして訴えていた損害賠償請求集団訴訟で11月16日、コカ・コーラが1億9250万ドル(約210億円)の和解金を支払うことで合意に達した。
 99年4月にジョージア州アトランタのアメリカ連邦地裁に提訴後、2000年6月、コカ・コーラとの間で和解が合意され、条件などが協議されていた。コカ・コーラが和解金を支払うのは、95年から今年6月の間に勤務していた黒人の現・元従業員の約2000人で、勤続年数などに応じて支払われる。人種差別に絡む訴訟の和解金額としては、1996年に石油大手のテキサコが支払った1億7610万ドルを抜いてアメリカ史上最高額になる。
 和解条件では、マイノリティーに配慮するための研修や雇用状態を監視する第三者機関の設置、取締役会が雇用機会均等に対して責任を負い、改善について定期的に報告書を公開することも義務付けた。(00・11月17日)

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